移行時の注意事項


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CPDシリーズからMotionnetソフトウェア移行時の注意


1.概 略

  CPDシリーズ→Motionnetソフトウェア移行時の注意について説明します。
CPDシリーズ製品はBus経由によりモーションコントローラにデータの送受信をするのに対し, MotionnetではBus→RS−485通信→モーションコントローラとなります。その為,CPDシリーズと比較すると通信時間分のデータ入出力の遅延が生じます。しかし,その遅延は1ラインで32軸制御をする場合でも最大500μs程度です。また、Motionnetでは(正常に接続されていればほとんど発生しませんが)通信エラーが発生した場合の処理が必要となります。

2.ドライバー関数

CPDシリーズ,Motionnetともにドライバー関数があります。ドライバ関数はアプリケーションとデバイスドライバをつなぐ入出力関数「デバイスドライバI/F用ライブラリ」であり,Win32API関数としてDLLファイルで提供されています. Motionnetでは,CPDシリーズからの移植を容易にするため,同様な関数を用意しました。Motionnetのマスターボードには2ラインあるため,Motionnetのドライバ関数では、ラインを指定する引数が追加されています。CPDシリーズでの軸指定がMotionnetではライン番号とモジュールIDでの指定となります. またドライバ関数は,関数失敗時に0以外の戻り値を返しますが,Motionnetでは通信エラーに関するエラーコードが追加されています。
    CPDシリーズ Motionnet
1
メインステータス読出し cpxxx_rMstsW( ) mnt520_rPclMsts( )
2
サブステータス読出し(※1) cpxxx_rSstsW( ) ---
3
コマンド書込 cpxxx_wCmdW( ) mnt520_wPclCmd( )
4
レジスタ読出し cpxxx_rReg( ) mnt520_rPclReg( )
レジスタ書込 cpxxx_wReg( ) mnt520_wPclReg( )
5
オプションポート読出し(※2) cpxxx_rPortB( ) ---
オプションポート書込み(※2) cpxxx_wPortB( ) ---
6
汎用出力ポート出力状態読出し(※2) --- mnt520_rPclPort( )
汎用出力ポート出力設定書込み(※2) --- mnt520_wPclPort( )
 xxxはCPDシリーズによって異なります
※1.Motionnetではサブステータスはありません。      
同等のステータスは汎用出力ポート状態と拡張ステータスで確認します。
※2.Motionnetではオプションポートはありません。
ELS入力極性切替は汎用出力ポートで行っています。

3.ライブラリ関数

CPDシリーズ,Motionnetともにライブラリ関数があります。ライブラリ関数はドライバ関数で構成され,原点復帰,位置決め動作等の基本的な動作を制御することができます. Motionnetでは,CPDシリーズからの移植を容易にするため,同様な関数を用意しました。ドライバ関数と同様にMotionnetのライブラリ関数では,ラインを指定する引数が追加されています。 CPDシリーズでの軸指定がMotionnetではライン番号とモジュールIDでの指定となります。関数名称はCPDシリーズではhcpxxx_yyyyでしたが,Motionnetではhpx_yyyyとなり, yyyy部分は同じ名称になっています.また関数仕様はMotionnetにはない補間動作機能を除けば同等です。

4.速度パラメータの計算

4.1 速度レジスタのビット長の違い
Motionnetでは速度レジスタ(RFL,RFH,RFA)のビット長が17ビット(1〜100,000)になりました。
(CPDシリーズでは16ビット(1〜65,535))
例えば速度倍率を1倍にした場合,CPDシリーズでは1〜65.535kppsですが、 Motionnetでは1〜100kppsまで出力可能です。
4.2 加減速レートレジスタ設定値の計算式の違い

CPDシリーズとMotionnetでは加減速レートレジスタ設定値の計算式が違います。
   X:加減速レートレジスタ値,Y:加減速S字区間

(1)Motionnetでは加減速レート設定値と加減速時間の関係は次式のようになります。

@直線加減速(RMDレジスタのbit10(MSMD)=0)
 加減速時間[秒] = (RFH−RFL)×(X+1) / 5,000,000

A直線部分のないS字加減速(RMDレジスタのbit10(MSMD)=1かつRUS(RDS)=0)
  加減速時間[秒]= (RFH−RFL)×(X+1) / 2,500,000

B直線部分のあるS字加減速(RMDレジスタのbit10(MSMD)=1かつRUS(RDS)>0)
  加減速時間[秒] = (RFH−RFL+2×Y)×(X+1) / 5,000,000
(2)CPDシリーズでは加減速レート設定値と加減速時間の関係は次式のようになります。

@直線加減速(RMDレジスタのbit10(MSMD)=0)
  加減速時間[秒] = (RFH−RFL)×(X+1) / 4,915,200

A直線部分のないS字加減速(RMDレジスタのbit10(MSMD)=1かつRUS(RDS)=0)
  加減速時間[秒] = (RFH−RFL)×(X+1) / 2,457,600

B直線部分のあるS字加減速(RMDレジスタのbit10(MSMD)=1かつRUS(RDS)>0)
  加減速時間[秒] = (RFH−RFL+2×Y)×(X+1) / 4,915,200

4.3 速度倍率設定値の計算式の違い
CPDシリーズとMotionnetでは速度倍率設定値の計算式が違います。

(1)Motionnetでは速度倍率設定値の計算式は次のようになります。
   速度倍率[倍] = 200 / (RMG+1)

< 速度倍率設定例 >

設 定 値
倍率
速度範囲(pps)
設定値
倍率
速度範囲(pps)
1999 (7CFh)
0.1
0.1 〜 10,000.0
39 (027h)
5
5 〜 500,000
999 (3E7h)
0.2
0.2 〜 20,000.0
19 (013h)
10
10 〜 1,000,000
399 (18Fh)
0.5
0.5 〜 50,000.0
9 (009h)
20
20 〜 2,000,000
199 (0C7h)
1
1 〜 100,000
3 (003h)
50
50 〜 5,000,000
99 (063h)
2
2 〜 200,000
2 (002h)
66.6
66.6・・〜 6,666,666.6・・

(2)CPDシリーズでは速度倍率設定値の計算式は次のようになります。
   速度倍率[倍] =300 / (RMG+1)

< 速度倍率設定例 >